04.東日本と西日本で、カブの品種か違うのは?
春の七草のすずなとして親しまれてきた「カブ」
アフガニスタンから地中海沿岸が原産のアブラナ科の植物で、日本には奈良時代以前に渡来したとみられています。
現在、日本で栽培されているカブは、約80種類です。
栽培種類の多さは世界一を誇ります。
ふつうスーパーで売っているのは重さ150グラム前後の「小かぶ」。
葉も根も柔らかく、煮物や漬物など、用途は幅広いです。
一方、日本最大のカブといえば、京都の千枚漬けで有名な「聖護院かぶ」。
重さは2キロで最大は4キロになる大きなカブです。
大阪には、多くのカブの祖先となった
歴史の古い「天王寺かぶ」がある。
このカブは、
福岡の「博多裾」
愛知の「尾張」
山口の「武久」
など多くの品種のルーツとなりました。
ちなみに、「野沢菜漬け」で有名な長野県の野沢菜も、この天王寺かぶがルーツとなっています。
地方品種の多いカブですが日本全国の分布を見てみると、東と西ではカブの品種に明らかに違いがあります。
葉の形や種の細胞組成などによって、
カブは東西2つのグループに分けられます。
東西でカブの品種が異なるのは、
渡来航路の違いによるものとみられています。
ヨーロッパからやってきた「洋種系カブ」は寒さに強いので、おもに東日本に定着して、暖地系の「和種系」は西日本に定着しました。
そして、東西の2グループを分ける境界は、関ヶ原あたりです。
愛知-岐阜-福井を結ぶラインが、
東西のカブの境界線になっています。
それでは、また。
このカブは、